第33章  フレイ教官の特訓

 戦いを終えたオニールはカスピ海を離れて一気に地中海へと移動し、地中海の西岸に身を潜めていた。コンパスと戦闘になった以上は追われる身となったことは確実で、今も自分たちを探しているかもしれないのだ。本当は海中に身を隠したいのだが、損傷個所からの浸水が怖いので今は船体の調査と補修を行っている。直撃こそ受けてはいないが破片などのそれなりに受けているのだ。
 ついでにユウナから送られてきた物資の確認と補充も行われていて、特に推進剤の補給は有難かった。これでまたしばらくは大気圏内で航行出来る。
 損傷個所の報告を受けていたマリューは思っていたよりずっと軽微な損傷で済んでいるようで安堵していた。

「あの規模の戦いをしてこの程度なら御の字ね」
「全くです、まさかこの艦で戦闘をするとは思いませんでしたが」

 副長が恨めし気にマリューを見る。その視線をマリューは全く意に介さず、それどころか副長に覚悟を決めろと言ってきた。

「副長、私たちは今戦時下に居るのよ。貴方もいい加減覚悟を決めなさい」
「もう一度戦争に出たいなどとは思っていなかったんですが」

 プラント大戦への従軍経験がある副長はまた戦争をする事になるとは思わなかったと愚痴を零したが、マリューの言葉を否定はしなかった。彼もこの状況が戦争中だという事はもう受け入れていたのだ。

「そういえば、アスラン・ザラが補修に協力してくれていますが、宜しいのですか?」
「今は少しでも人手が欲しいから、許可したわ。あとフレイさんは例のブルーコスモスの3人とイングリッドさんを連れて一緒に訓練してるそうだし、カガリさんは万が一に備えて医務室に待機してくれているわね」
「例のこの世界のカガリ・ユラ・アスハとサイ・アーガイルも今は医務室ですな。負傷したトール二尉を見舞っているそうです」

 あの2人もどうするか頭の痛い問題ですよと副長は言い、マリューも深刻な顔で頷いた。出来れば何処かの町の近くで開放してしまいたいが、迂闊に解き放って自分たちの情報が漏れるのは困る。この件は仲間のカガリたちを交えて話し合い、自分たちの世界へ戻れる目途が付いてから解放するという事で話が纏まってはいるのだが、厄介者である事は変わらなかった。

 



 この時、トールは見舞いに来たサイに泣き付かれてしまっていた。何度も文句を付けながら泣き続けているサイの姿にトールは戸惑い、大袈裟だなと苦笑していたが、それにこちらのカガリが許してやってくれと言ってきた。

「今は好きなようにさせてやってくれ。アーガイルにとっちゃ、大切な友達を2度失うかもしれなかったんだからな」
「……例の、俺が死んだって話かい?」
「ああ、死んだお前にもう一度会えてアーガイルは本当に喜んでたんだ。同じ友達を2度も殺されるなんて体験、やろうと思って出来る事じゃないけど、アーガイルはそんな思いをするところだったんだ」

 お前を2度も失うのかって恐怖に震えてたんだ。そう言われてトールは暗澹たる気持ちになり、泣いているサイに申し訳なさそうな顔をした。友達を殺されて、時間をかけてそれを受け入れていっただろうにまた同じ思いをさせられるのかとなったら、それは受け入れられないかもしれない。
 死んだ俺たちより残されたサイたちの方が辛かったのかもしれないと思い、トールは黙ってサイの好きにさせてやることにした。
 そしてトールは改めてこちらのカガリを見て、これからどうするのかを尋ねた。

「なあ、あんたたちはこれからどうするんだ。もし開放を望むんなら、俺から艦長に頼んでみるけど」
「いや、その件なんだが、もう少しこっちに居させてくれるか」
「なんでまた、この艦はあんたから見れば敵だろ?」

 オーブ軍と交戦してMSを撃墜までした軍艦に乗っていて良いのかと問いかけるトールに、こちらのカガリは頭を振った。

「頭が冷えたらお前らはただ身を守っただけだって分かったからな。治安維持部隊なのに警告も無しにいきなり攻撃してきたあいつらの方がおかしかったんだ。いや、コンパスの方針がか?」

 ルドラが居たとはいえ、何の警告も無しにいきなりコンパスはトールたちを攻撃していて、彼らと共に攻撃に加わったムラサメ隊もやはり問答無用で攻撃してきた。コンパスの攻撃を受ける側に回ったのは初めての経験であったが、あれでは昔のザフトや地球連合と何も変わらない。
 キラが居た時からああだったとは思いたくはないが、シンも一体どうしてしまったのか。ここ最近の忙しさで余裕を無くしているのかもしれないが、あれでは平和維持軍などとは言えないだろう。
 しかも、それだけの事をして敗北している。シンには悪いがあれではコンパスを任せて大丈夫かと思わざるをえない。

「私は一度違う側から世界を見た方が良いと思ったんだ。だから悪いが、もう少しお前たちに同行させてくれ」
「……世界が違っても、そういう所は似てるんだな」

 自分たちの世界のカガリも最初は目の前のカガリのように感情的に動いていたが、何時の頃からか私は学ばなくちゃいけないと言うようになって行動に変化が起きるようになった。一緒に居たフレイもカガリと色々な体験をしていたようで、2人はちょっと目を離すと何かが変わっていたのだ。
 もしかしたら目の前に居るカガリにもそんな心境の変化が起きているのかもしれないと思って、トールは微笑んでいた。

「俺は構わないけど、俺たちのカガリが嫌がりそうだな。あとそういうのは艦長に頼んでくれ」
「私はどうとも思わないんだが、そっちの私はそんなに私に不快感を持ってるのか?」
「最初ほどじゃないらしいけど、それでもまだ辛いみたいだな。俺たちもカガリほどじゃないけど、元の世界の知り合いに会うと違和感があるよ」

 この現象が何なのか、仮説は幾つかあるが決定的な答えは未だに得られていない。ただ慣れてくるようで、無くなる事こそ無いが最初の頃に比べればサイにもカガリにもそこまで強い拒否感を抱かなくなっている。ただ、それが良い事なのかはまだ分からなかった。
 こちらのカガリはどうしてそっちの世界はこちらと違うのかを知りたいとトールに語った。自分もラクスもこの世界を平和にしようと努力を重ねてきたが、その努力は遂に実を結ぶことは無く世界は今も戦乱に覆われている。

「お前たちは感じたんじゃないのか、この世界は破滅に向かっているって。私はこの世界を何とかしたいんだ。そっちの世界は何があって戦乱が収まったのかを知りたいんだよ」

 カガリの言葉に、トールは目を閉じてじっと考え込んだ。そして重い息を吐くと、カガリの問いに答えた。

「悪いけど、俺にそれは答えられないよ。それを知ってそうな人はこの世界には来てないんだ」
「知ってそうな人?」
「俺の世界にはイタラってジョージ・グレンと同世代のコーディネイターみたいな爺さんが居るんだけど、その人がカガリがSEEDを持つ者でフレイが本物のコーディネイターとか調停者だって言ってた事があったんだ。アズラエルさんも何か知ってたみたいだったし、あの2人だったら何か答えられるんじゃないかな」
「SEEDを持つ者ってのは昔にラクスやマルキオ導師が言ってたな。でも昔の話で、今じゃ誰も言わなくなったけど、あれには何か意味があったのか?」

 SEED云々はラクスに出会った頃、3隻同盟と呼ばれる同盟軍を作った頃にラクスが自分とキラ、アスラン、そして私を指して言っていた言葉だとカガリは思い返していた。だがその頃だけの話で、それ以降はラクスも言わなくなっている。あれにはどういう意味があったのか、結局カガリにも分からないままであった。
 そして調停者という言葉にはカガリにも覚えが無かった。その調停者とSEEDを持つ者にどういう意味があるのかが分かれば、何かの答えが得られるのだろうか。

「しっかし、イタラって爺さんは知らないがアズラエルが私たちと仲良しとは未だに信じられないな。一体どういう縁なんだか」

 こちらのカガリにはオーブを攻め落とした憎い相手でしかないのだが、向こうでは向こうの自分と手を組んでオーブ奪還に力を貸してくれて、地球在住コーディネイターの保護にも協力してくれて、ロゴスの力を使ってブルーコスモス強硬派を弱体化させてプラントとの最終戦争回避にも尽力してくれたという。
 自分の知るアズラエルとは余りにも違い過ぎる。実は自分が知らなかっただけでこちらのアズラエルにもそういう一面があったのか、それは今となっては分からないが、こちらでは排斥されたロゴスが向こうでは世界を守る側になっているというのなら、その影響力は計り知れない。

「通信越しでも良いから、そのイタラって爺さんやアズラエルと話がしてみたいな」
「なら次に通信が繋がった時にユウナさんに頼めば良いんじゃないか、この次はその2人を連れてきてくれって」
「いや、それはその、私はユウナとは顔を合わせ辛いていうかさ。こっちじゃあいつの死に私も関わってて」

 カガリとユウナが対立して殺し合いにまで発展したというのがトールには信じられなかったが、それがこの世界なんだと言われてしまえば納得するしかなかった。



 ようやく泣き止んだサイは恥ずかしそうにトールから離れて、トールはあんまり気に病まないでくれとサイに笑いかけて、他のみんなは元気にしてるのかとサイに問いかける。するとサイは一瞬狼狽を見せ、そして辛そうに俯いてしまった。
 そんなサイの様子にどうしたのだろうと首を傾げたトールは恋人の事に思い至り、カガリにミリアリアの事を聞いた。

「なあカガリ、この世界のミリィはどうしてるんだ。俺の事なんか引き摺らずに新しい恋人でも出来てると良いんだけど」
「いや、何で私に聞くんだ?」
「あれ、こっちの世界じゃ知り合いじゃないのか?」
「そっちじゃ仲が良いようだが、こっちじゃ私たちは友人じゃない、昔に知り合っただけの間柄だ。キラはたまに連絡を貰ってるみたいだがそんなに関りは無い筈だぞ」

 そこのアーガイルも昔の知人というだけで今は部下でしかないぞと言われてトールは面食らってしまった。自分たちの知るカガリは公的な場でなければ余り偉そうには振舞わないし、昔からの友人や戦友には対等に接してくれと自分から言ってくるような変わり者だからだ。
 だが、それで納得できた。カガリがこの様子では、そもそも自分たちの繋がりというものが残ってはいないのだろう。

「そうか、こっちじゃヘリオポリスのみんなはバラバラになっちまったんだな」

 寂しい話だが、自分とフレイが死んだ後では昔のように過ごす事も難しかったのかもしれない。それでも1つだけ、トールには気にかかる事があった。戦いの中で自分たちが死んだのは運が無かったのかもしれないが、カガリの話を聞いている限りでは自分たちとカガリの間にはほとんど縁は無かったようだ。
 どうしてそうなったのだろうか。こちらには自分たちを世話してくれたキースさんは居なかったのだろうか。

「なあカガリ、1つ聞きたいんだけどさ」
「なんだ、改まって?」
「いや、こっちの世界のアークエンジェルには、キーエンス・バゥアーていうMA乗りは乗艦してたかな。フラガ少佐と同格の凄腕パイロットなんだけど」
「いや、私の知る限りでは居なかったな。フラガと同格がもう1人居れば随分楽になってたと思うけど」
「……そっか、そういう事か」

 納得してトールは目を閉じた。ヘリオポリスを脱出して以来、避難民やその後の志願兵となった自分たちに気を使ってくれて世話を焼いてくれていたあの気の良い男はこちらには居なかったのだ。キースさんが居なかったのなら自分たちを世話してくれる人は居なかっただろうし、ナタルさんはキツイ性格のままで、ラミアス艦長とフラガ少佐は自分の事で手一杯だったのだろう。
 そんな状態ではキラやフレイのフォローもして貰えなかっただろうし、自分たちの精神的なケアも無かったに違いない。自分たちも頼れる大人が居なかっただろうし、そんな状態で自分とフレイが死んだとなれば、昔の関係を保つのは無理だろう。キラもあの壊れていった頃の状態のまま誰にも助けてもらえなかったのかもしれない。

「誰にも助けてもらえなかったんだろうな、こっちの俺たちは……」
「そのキーエンスって奴は、どんな奴だったんだ?」
「志願したばかりの俺たちを何かと支えてくれて、戦い方と生き残り方を教えてくれた人だよ。俺たちみんなの兄貴分で、困った時に何時も助けてくれた面倒見の良い先輩さ。あの人がいたから俺たちは生き残れたと思ってるよ」
「そっちのアークエンジェルにはそんな奴が居たのか」
「カガリも随分世話になってたぞ、問題起こす度に雷落とされて艦内掃除やらされてたな」

 懐かしそうに笑いながら昔話をするトール。それを聞いていたカガリは余りにも自分の知るアークエンジェルと違い過ぎると思っていた。確かにこちらのアークエンジェルではキラたちを気にして世話を焼いてやる余裕のある大人は居なかった。志願兵の世話を誰もしないという異常状態が続いていたのだが、向こうの世界では世話役が居たようだ。

「あと、ナタルさんがキースさんと良い関係になって丸くなってくれたから、艦長とのギスギスした空気も無くなって色々楽になったかな。キラとフレイの事も気にしてくれてたし、良い人だったよ」
「ナタルって、あのキツイ性格の副長がか。嘘だろ!?」

 そっちのアークエンジェルはどんな状態だったんだとカガリは驚いているが、トールはそれに答えずまだ俯いているサイを見る。キースが居なかったらと考えたトールは、こちらのサイたちがどんなに辛い戦いをしてきたのかと察することが出来てしまい、何とも言えない苦々しい思いを感じてしまっている。自分たちには弱音を聞いてくれてフォローしてくれる人がいたが、目の前のサイたちにはそういう人が居なかったのだから。





 トールとカガリが話していた頃、MS格納庫ではフレイがブルーコスモスの3人とイングリッドに訓練をしていた。とは言っても3人は現役のパイロットと強大なアコードなので体は既に出来上がっているのだろうと思い、必要なのは戦闘訓練だと考えてどうするのかを考えていた。フレイは4人に当面の課題としてウィンダムを使って艦内システムから呼び出した戦闘データに入っているMSに勝つという課題を課していた。
 この訓練にはシンが偶然格納庫にやって来たので丁度良いとフレイは彼もヴァンガードのコクピットに放り込んでいた。

「貴方隊にやってもらうのはMSシミュレーターを使っての戦闘訓練よ。と言ってもこの艦にはシミュレーターは無いからウィンダムを使わせてもらうわ」
「それだけで良いのフレイ?」
「ええ、勝てたらそこで終わりだから頑張ってね」
「……キラ・ヤマトやアスラン・ザラのデータが相手とかじゃないわよね?」

 フレイにしては妙に優しいというか、あっさりとした課題にイングリッドが疑惑の眼差しをフレイへと向ける。それにフレイはにっこりと笑って返した。

「キラはともかく、アスランの戦闘データなんて無いわよ、マチェイさん、ダニーロさん、ジョージさんの3人はトールの戦闘データ、イングリッドとシンは大西洋連邦のテストパイロットをやってたナチュラルのデータだから大丈夫」
「ちょっと待ってくれフレイさん、それってまさかあの人じゃ!?」

 かつての大西洋連邦のテストパイロットだから戦闘データがこの艦にも残ってて助かったわとフレイが言う。実は彼女やトール、キラといったアークエンジェル隊のデータは他の部隊の演習用として使われていて、この艦にも昔のデータが残っている。
 ナチュラルのパイロットに勝ったら終わりというフレイにイングリッドはますます不信感を強めていたが、これ以上問い詰めても絶対に口を割りそうになかったので仕方なくイングリッドは自分にあてがわれたウィンダムへと向かっていった。
 シンは相手が誰か気付いたのだろう、顔面蒼白になって悲鳴を上げていたがフレイはにっこりと笑うだけで答えてはくれなかった。それを見たシンは泣きそうな顔になってしまう。
 それを見てブルーコスモスの3人も大丈夫かなと不安げな顔を向けあってそれぞれにウィンダムへと向かっていく。それを見送ったフレイの隣に来たセランがジトっとした目をフレイに向けてきた。

「言われたからやりましたけど、本当に良かったんですか。普通のパイロットにトール二尉もかなり酷いですけど、シン君とイングリッドさんにぶつけたあれ、リンクス少佐の戦闘データですよ?」
「嘘は吐いてないから大丈夫です。それにブルーコスモスの3人にぶつけるトールの戦闘データのレベルも落としてありますから、本人より大分弱くなってますし」
「私は詐欺だと思いますけどねえ」

 アルフレットの強さは洒落にならない。交戦記録上ではアスランを撃退したこともあるし、グリアノスやアンテラといったアスランと同格かそれ以上のエース相手にも対抗出来ている。訓練では複数のブーステッドマンやキラとシンを同時に相手にして叩き伏せるような事までやっている。フレイはキラやアスランではないがもっと恐ろしい相手をぶつけてきたのだ。
 教習用のモニターには5人がそれぞれにウィンダムとヴァンガードに乗ってトールのウィンダムと、彼らが初めて見るだろうMS、クライシスに襲われる様子が映し出されている。クライシスはストライカーパックを装備できるのだが今回はオプション無しのノーマル状態のデータでぶつけている。これに勝てたら次はストライカーパック装備のデータをぶつける予定だったが、今日はその必要は無さそうであった。

「3人はあっさり負けましたね」
「まあ予想通りですよ、トールは弱点が無いですから実力で上回らないと勝てませんからね。シンとイングリッドは頑張ってますけど……あ、どっちも負けましたね」

 まあ最初は仕方ないかなと思いつつシミュレーターを終了し、それぞれのコクピットのメインモニターに回線を繋ぐ。ブルーコスモスの3人は何が起きたのか分からないまま負けたと口々に文句を言ってきたがフレイは文句は一矢報いたら聞いてあげると言い返して黙らせ、シンはやっぱりあの人だったと文句を言っていて、イングリッドはヘルメットを脱いでコクピットシートの上で膝を抱えて丸くなってしまっていた。

「イングリッド、落ち込んでても同情はしてあげないからね」
「フレイの嘘吐き、ナチュラルのデータだって言ったじゃない」
「ええ、間違いなくナチュラルのデータよ。私が知る限り最強のナチュラルパイロットのデータだけど」

 アルフレット・リンクス少佐はフレイたちの世界で最強のナチュラルパイロットと言われた中年のおじさんで、キラが師事したただ1人の相手でもある。キラやアスランでも勝てなかったというナチュラルの可能性が生んだ人類のバグのような化け物だ。
 なおプラント大戦後には奥さんと一緒にフレイと養子縁組をして大西洋連邦軍を退役してオーブへと渡り、そこでカガリとユウナとアマギ三佐に文字通りの意味で泣き落とされてオーブ軍に二佐の階級で迎えられ、教官として壊滅状態になったオーブ軍の立て直しに協力している。その後に治療が終わって退院したステラ・ルーシェも娘として身受けをしていて、ステラはフレイの妹という形に収まっている。
 フレイはこの無敵親父の残した戦闘データを訓練に使ったのだが、正直これに勝てたらアスランにも勝てると思うのでむしろ負けてくれてちょっとホッとしていたりする。最もシミュレーターでは強力な空間認識能力者が見せる先読み行動を完全に再現できないので、このシミュレーターは現実のアルフレットを再現し切れてはいない。

 ナチュラルのデータだと言われたイングリッドは顔を上げるといじけた様子でフレイを睨んできた。

「絶対に嘘、あの見た事の無いMSはアスランのウィンダムより強かったわよ!」
「いいえ、本当にナチュラルよ」
「アコードやアスランより強いナチュラルが居る訳無いでしょう!」

 そんなのもう人間じゃないと声を荒げるイングリッドだったが、それを聞かされたフレイとセランはなんだか懐かしそうな様子でうんうんと頷いている。ヴァンガードのコクピットではシンも頷いていた。

「懐かしい反応だわ、初めて父さんとぶつかるとみんな反則だって言うのよね」
「でも気持ちは分かりますよ、あの人の強さは人類の枠から外れてましたからね」
「僕とキラさんも何度も負かされましたからねえ。キラさんは納得できなくて何度も挑んでましたよねえ」

 あの人を見たらナチュラルがどうこうなんて口が裂けても言えなくなると言い合う3人に、イングリッドはそれは本当に人間なのかと思っていた。そんな呆けているイングリッドにフレイはにっこりと微笑みかけると、無情にも第二ラウンドを告げてきた。

「それじゃあ、2回戦と行きましょうか。まだ時間はあるから頑張ってね」

 血も涙も無いフレイの言葉に、3人とイングリッドは顔色を蒼褪めさせシンは諦めの色を浮かべた。4人は初めての事だから知らなかったが、シンはフレイがキースやアルフレットの影響を受けて恐ろしいまでの特訓好きであることを知っていたのでこれくらいは覚悟していたのだ。

「まあ、思っていたよりはマシだよな、昔はもっと鬼だったし」

 フレイに鍛えられていた大戦時の頃を思い出してシンが込み上げてきた吐き気に身を震わせる。あの頃に受けたフレイのシゴキは今でも思い出したくない記憶だ。その後に受けさせられたアルフレットの特訓は何故か思い出す事が出来ない。
 だが、そのシンの一言が耳に入ったのだろう。フレイは教え子を見ると呆れ顔で声を掛けてきた。

「何言ってるのシン、貴方は午後から体力作りよ」
「何で!?」
「貴方ヴァンガードの動きに体が付いていってないでしょ。前の戦いの記録を見てれば分かるわよ、大戦の頃はもっと激しく動いてたからね」
『はいフレイ、確かにシンの動きは悪いです。かなり体が鈍っています』
「HAL、何でお前通信に割り込めるんだよ。お前決まった奴としか話さないだろ!?」
『私は必要が無いから人間とコミュニケーションを取らないだけですよシン、今回は必要と判断しただけです。ああフレイ、貴女は私の相談相手として登録しておきますので、必要がありましたらいつでもコクピットにどうぞ』
「おい待て!?」

 悲鳴を上げて相棒の突然の介入に抗議するシンだったが、午後は別メニューよと伝えてくるフレイに、シンは今度こそ絶望を浮かべて固まってしまった。そしてそれを聞いていたソアラは、妙に人間らしく会話するHALに妙なものを感じていた。

「サポートAIの筈よね。でも反応がまるで人間みたい、大戦時に活躍した超高性能システムだっていうのは知ってるけど、それでもなんだかおかしくない?」

 まるでAIではなく人間が話しているような違和感を感じたセランは、何故AIにそんなものを感じるのだろうと首を傾げていた。





 幸いにして船体の補修は日が暮れる前には完了し、船外作業をしていたクルーは一仕事終えた顔で艦内へと戻ってきた。アスランも彼らに交じって作業を行っていて、船外作業用の外骨格を操作していた。
 船外作業をしていたクルーはアスランの専門職顔負けの補修作業技術に驚いていて、彼の技量に惜しみない称賛を送っていた。

「あんたのお陰で助かったよ、大戦時の英雄様は凄腕の技術者でもあったんだな」
「英雄は止めてくれ。それにあんた達から見れば敵の英雄は憎む対象じゃないのか?」
「幸いな事にこの艦にはそういう奴は乗って無くてな。というか任務の関係でプラントへの寄港予定もあって、そういう奴は事前にクルーから外されてたんだ」
「寄港した先で殺人事件でも起こされた日には外交問題になるからな」

 ダメコンチームの面々がこの艦の事情を教えてくれる。このような配慮はオニールに限らず、ヤキン・ドゥーエに駐留する大西洋連邦軍にも見られるものだ。プラントへの憎悪を滾らせて暴走するような者をそのような任務には付かせられない。
 これは何処の国でも当たり前に行われる配慮で、問題を起こす者をゼロにする事は不可能だが余計なリスクを排除するための配慮は常に行われている。誰だって部下のミスで外交問題の責任など問われたくは無いのだ。
 安心して良いぞと言われたアスランは意外そうな顔をしていたが、これが戦後の平和な時代かと思って素直にそれを受け入れた。誰もあの戦いを忘れた訳では無いだろうが、だからといってもう一度あんな戦いをやろうと思うような者はそう多くは無いという事だ。


 格納庫に戻って作業外骨格を所定の場所に戻して固定を確認したアスランは、これからどうしようかと思って格納庫の中を見回す。すると、MSが固定されているハンガーの方に何とも怪しげな一団を見つけてしまった。
 ブルーコスモスの3人が生気の無い顔で床にぶっ倒れていて、イングリッドは膝を抱えて座り込んで頭を膝の間に埋めて肩を震わせている。シンは椅子に座ったままピクリとも動いていないように見える。そして彼らを完全に放っておいてフレイがセランと何かを話していた。

「あれは、また派手にやったようだな」

 フレイの訓練がどういうものかは知らないが、あの様子だと結構な鬼教官のようだなと思いながらアスランは2人の元へと歩いていった。

「フレイ、また派手にやったようだな」
「あらアスラン、船外作業は終わったの?」
「ああ、補修は終わったよ。それで、これは何があったんだ?」
「特別な事はしてないわよ、MSでシミュレーター訓練をやっただけだから。シンは午後から体力づくりのトレーニングをやらせてたけど」
「あのシゴキをトレーニングと言いますか」

 セランがピクリとも動かないシンを見て流石に哀れな人を見る目を向けている。だがフレイは父さんに比べたら私は優しいですとセランに抗議をしていた。それについては同感なのかセランも頷いているがあの人を基準にしては駄目ですよとフレイを窘めていた。
 アスランは一体どんな目に合わせたんだとフレイの知らぬ一面に恐れを抱いたが、シンは分かるが他の4人は何故こうなってているのだろうか。そのアスランの疑問にセランが答えてくれた。

「そっちの3人はトール二尉のデータの相手をさせられ続けたんですよ。一矢報いたら文句を聞いてやるって言われて頑張ったんですけど」
「トールに勝てたらコーディネイターのエース級に並ぶんだが?」
「でも3人はまだ良いです、イングリッドさんはリンクス少佐の相手をさせられましたから」
「……リンクスってまさか、あのIWCP装備のクライシスで出てきていた化け物みたいな強さの?」
「はい、その人です。ナチュラル相手だから大丈夫だと勝てたら訓練終了って条件で今までずっと相手させられてたんですよ」
「俺がジャスティスを使ってても勝てなかった相手に今まで何度も……」

 悪魔かこいつはと恐ろしいものを見る目でフレイを見るアスラン。だがフレイはそんなアスランに何かおかしいと首を傾げていた。

「何よアスラン、そんなお化けでも見たみたいな顔して?」
「お前は特訓と拷問の区別がついていないのか?」
「何言ってるのよ、訓練じゃ死なないんだから訓練でこそ限界を攻めないと駄目なのよ」
「いやでも、もう少し手加減をだな」

 すっかり心が折れ砕けて落ち込んでいるイングリッドの姿にこれはやり過ぎだとアスランもフレイのやり方に抗議したが、それに対してフレイは恐ろしい返答をしてアスランを絶句させた。

「ナチュラルがコーディネイターに勝つにはこれくらいしないと駄目なのよ、私もトールもこうやって強くなったんだから」
「……お前たちは、こんな事をやり続けたのか?」
「そうよ、キースさんに戦い方を教えてもらったんだから。私は教えてもらったやり方をみんなに伝えてるだけよ」

 私とトールのシミュレーターの相手はキラしかいなかったし、父さんの訓練はキースさんより辛かったけどねと言うフレイであったが、その話はアスランをして理解不能というような環境であった。そんな特訓を重ねてしかも対戦相手はキラのデータで、それを踏破してきたというのならそれは強くなるだろう。
 トールとフレイがナチュラルなのになんでこんなに強くなったのかの理由の一端に触れてアスランは俺たちに勝つためにナチュラルはここまでしてたのかと身震いしてしまった。大戦中に地球連合軍が短期間であれだけのMS隊を編成して戦力化できたのはひょっとしてこいつらが土台を作っていたんじゃないのかと思ったアスランは、改めてアークエンジェル隊がザフトにとって災厄のような存在であったのだと思い知らされると同時に、ひょっとしてヘリオポリスを攻撃したのがプラント敗北の遠因になっていたのではと思い至ってしまい、顔を引き攣らせた。

「もしかして、プラントの敗北はあの日に決まってあのか。俺たちがGの強奪なんてしなければ地球軍はもっと弱かったのか?」
「どうしたのアスラン、凄く顔色が悪いけど?」

 真っ青になった顔で何やらブツブツと呟いているアスランを見たフレイが驚いて心配そうな声を掛けるが、アスランは自分たちのやらかしの代償がどれほどのものだったのかに思い至ってしまって蒼褪めて糸が切れたように後ろ向きに倒れてしまった。

「ちょ、ちょっと、どうしたのよアスラン!?」
「急に意識が飛んでぶっ倒れるなんて、医務室で検査してもらった方が良さそうですよ」

 これまでキラやフレイに悪い事をしたと悔やむ過去でしかなかったあの戦いが、まさか全ての発端になっていたとは夢にも思っていなかったアスランはこの急激な負荷に頭が耐えられなくなっただけなのだが、そんな事情を知る由もないフレイとセランは5人に今日の訓練は終わりと告げて急いでアスランを担ぎ上げて医務室へと運んでいくのだった。



 翌朝、フレイはカガリと一緒に今日の訓練の指導をするために格納庫へと向かっていた。フレイは少し不満げであったが、あの後目を覚ましたアスランからはもっと手加減しろと説教されてトールからもキースさんの真似は駄目だぞと釘を刺されてしまって流石に考えを改めるしかなかった。

「う~、トールまで反対するなんて」
「お前の訓練はうちの奴らも泣いて逃げ出すくらいだったからなあ。まあ逃がさなかったけど」
「私は父さんと違ってキラが動かなくなるような無茶はさせないわよ」
「お前もトールもやり方はキース譲りのスパルタだからなあ。教え子は確かに強くなるけど、お前たちの時みたいに形振り構ってられない状況じゃないんだぞ」

 トールとフレイが鍛えられたのは戦争の真っただ中で全く余裕のない時期で、本当に形振り構っていられない状況で行われた無茶苦茶な訓練だった。マリューとナタルからはとにかく急げと言われてフラガとキースという地球連合のトップエースたちが直に鍛え続けたのだが、問題はやらされた2人が努力が出来る天才だった事だった。
 トールもフレイも2人のエースが課した猛特訓に食らい付いていってしまった。その成果はフラガやキースが目を見張るほどで、やがてフレイは空間認識能力を覚醒させて脳波制御兵器の運用と射撃戦においては誰もが瞠目する腕前となり、トールは特殊な才能こそ無かったが代わりに全てが高水準に纏まった、弱点という弱点が無い高レベルのオールラウンダーに成長してしまった。
 この成功体験がいろんな意味で間違いの始まりとなった。アークエンジェルから様々なデータを受け取った地球連合軍は当然トールとフレイが受けた訓練カリキュラムも受け取っていて、素人が数か月でここまで強くなったという実例をもって新たな教育がパイロット候補生たちに課されるようになり、それはトールとフレイが異常だったのだと気付かれる戦後まで続いてしまう事になる。流石に2人がやらされたものをそのまま使ったわけではなく、多少は真っ当な内容に変わってはいたが、それでもかなり過酷な内容だった。
 結果としてこの訓練は地球連合のMS隊を急速に強くする事には成功した。それまでストライクダガーをふらふらと動かす事しか出来なかったひよっ子たちが3か月もすればそれなりに動かせるようになったのだ。
 ただこのような非人道的な猛特訓はあの狂った状況だったから許されたことで、戦後になれば流石に修正が入ることになって現在はもっと緩い物へと作り替えられている。現在も当時の厳しさをある程度維持しているのはオーブくらいだろう。

 カガリにまで言われて仕方なくフレイは訓練内容を見直すことにしたのだが、格納庫のMSデッキにきた2人はそこに居る筈の5人の姿が無い事に顔を見合わせてしまった。何処に行ったのだろうと周囲を見回すとセランが屈んで誰かに話しかけている。

「セランさん、みんなは何処に居るか知ってますか!?」
「あ、フレイ、来ちゃいましたか。いやその、ちょっと不味い事に……」
「不味い事?」

 どうしたのだろうとフレイとカガリが近付いていくと、そこにはげっそりした顔で座っているブルーコスモスの3人と、こちらを見てシンを抱きしめながら震えているイングリッドが居た。怯えるイングリッドに抱きしめられているシンは何だか幸せそうな様子で表情を輝かせている。
 自分を怖がっているイングリッドと憔悴している3人を見てフレイは首を傾げてしまった。

「ええと、これはどういう?」
「昨日の訓練ですっかり心が折れてしまったみたいで、まずやる気を取り戻させることが必要ですね」
「フレイ、やっぱりやり過ぎだぞ」

 ブルーコスモスの3人はともかくイングリッドはどんな目に合わされたんだとカガリは右手で顔を押さえながら呟き、フレイは頭を掻きながら誤魔化し笑いを浮かべた。
 そしてフレイは仕方が無いかと呟くと、全員に向けて今日はみんな体力トレーニングをするわよと告げた。それを聞いて生気の無かった3人が顔を上げ、怯えていたイングリッドの震えが止まる。

「貴方達がどれくらい動けるのかを見る必要もあるし、今日はシミュレーターは無しにしましょうか」

 シミュレーターは無しと聞かされた4人は一様に安堵の顔を見せた。それを見てカガリは昨日の訓練でどんな目に合わされたんだと改めて思ったが、まあそれは置いておいてイングリッドに抱きしめられているシンを見た。

「おいシン、なんだか良いご身分じゃないか?」
「いやいや、僕はイングリッドさんに捕まってるだけっすよ」
「その割には幸せそうじゃないか、うん?」
「いやこうカガリさんでは得られない感触というものが」

 そこまで言ってシンは自分の失言に気付いてハッと目を見開き、チラリとカガリを見る。そこには笑顔を張り付けているだけのカガリが胸の前で腕を組んで自分を睨み付けていた。

「ほお、私では得られない感触か。それは良かったなあ」
「ええと、いや、決してカガリさんの胸が小さいとか言っている訳では……」

 シンは必死に言い訳を考えたが今更何を言ってもカガリの怒りは解けそうには無かった。イングリッドはカガリの殺気に晒されて慌ててシンを離して逃げていってしまい、孤立したシンはガタガタと震えながら壁際へと追い詰められてしまう。

「そのスケベな所はだんだんキラに似てきたなあ?」
「いやいや、あの人と一緒にしないでくださいよ」
「謙遜しなくても良いぞ、私が認めてるんだからな」

 貼り付けた笑顔のままカガリはシンを見据えると、フレイにこいつには手加減しなくて良いぞと告げた。

「フレイ、このエロガキには昔通りのメニューで良いぞ。キラみたいになる前に根性叩き直してやれ」
「エロガキって、キラがスケベなのは私も否定しないけど」

 キラがああだったんだから特訓重ねても変わらないと思うんだけどなあと思いながら、フレイはカガリの指示通りシンには昔にやっていたようなメニューを課して彼を地獄へと叩きこんでいた。フレイの指示には逆らえないシンは必死に訓練メニューという名のシゴキをこなしていって、昨日と同じように椅子に座ってピクリとも動かなくなってしまっている。
 他の4人にはここまでの訓練は課されなかったのだが、ここで意外にもイングリッドが体力が無い事が露見した。カガリやフレイはコーディネイターといえども鍛えなければ能力は成長しないという事は知っていたのでイングリッドは余り体を鍛えていなかったらしい事はすぐに察することが出来たので、フレイから全員にこれからはシンと一緒に午後からトレーニングをして体を作ることになった。


ジム改 アスラン、遂に自分たちを襲った悲劇の原因に辿り着きました。
カガリ 考えてみればあれが無ければキラたちは戦場に出ずにG兵器とアークエンジェルがアラスカ直行で終わったんだよな。
ジム改 あれでキラたちが戦争に出ちゃったからキラたちの戦闘データや改良OSが連合に流れて、MSパイロットの教習法や戦術なんかも共有されちゃったのよね。
カガリ アークエンジェル隊は連合軍の教導団的な仕事をやってたんだな。
ジム改 おかげで原作よりも連合の戦力整備が早まって、ザフトはアラスカでダガーの大部隊とぶつかったり様々な派生型が出てきたんだな。
カガリ クライシスから始まった次世代機もアークエンジェルの奴らがデータ取りしてたし、本当に最初の悲劇が最後まで祟り続けてるな。
ジム改 クルーゼ的には笑いが止まらない流れではあるんだけどな。
カガリ アスラン、可哀想な奴。
ジム改 まあ完全に自業自得なので仕方ないわな。
カガリ この件に関しちゃアスランたちは完全に加害者だからなあ。
ジム改 まあそれが巡り巡って世界の破滅を防いで平和に繋がったんだが。
カガリ 綱渡りな流れだなあ。
ジム改 そしてイングリッドも遂に訓練タイムに。
カガリ ある意味通過儀礼の様なもんだけど、アスランでも曇るような内容だったんだな。
ジム改 トールやフレイの訓練が狂ってたのはフレイがオーブ軍を鍛えた時には分かっていただろ。
カガリ うちの奴らは怨嗟の声を上げながらやらされてたからな。
ジム改 だがそのおかげでオーブ軍MS隊はザフトの侵攻に抵抗出来ていたのだ。
カガリ 自由オーブ軍の基礎を作ってくれてたと思うと、私も文句が言い難いな。
ジム改 生存率に関わって来るから必要な訓練なんだけど、戦時下だから許された狂気の特訓だよね。

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