第29章  異なる正義の形

 空より降下してくるコンパスのMS隊を見上げたイングリッドは舌打ちして少女に手を伸ばし、急ぐように言った。

「新手が来ます、早くこっちに来て!」

 伸ばされたイングリッドの手を掴もうと少女が歩きにくいMSの上を駆けてくるが、その手を取ったとき上空に物凄い閃光が走り、イングリッドは思わず少女を抱き抱えて蹲ってしまう。そしてまだ自分が無事なのを確かめたイングリッドが空を見上げると、2機のディフェンダーが煙を上げながら離脱していくのが見え、その上空に腰から延ばした大砲を抱えるディスティニーの姿があった。

 高エネルギービーム砲で一気にデストロイとルドラを仕留めようとしていたシンはいきなりデストロイの上空にバリアの傘を展開させた2機の小型戦闘機にビームを防がれて悔しそうに顔を歪ませる。だが、バリアを張った2機の小型機は負荷に堪えれなかったのか煙を上げて離脱していく。これでもう邪魔をする者は居なくなったと思いシンは2度目の砲撃の照準をデストロイとルドラに向け、トリガーに指をかけた所でルナマリアに止められた。

「待ってシン、何か様子がおかしい!」
「何かって、何だよルナ?」
「ルドラからパイロットが降りてる。それに、子供を抱えてる!」

 ゲルググメナースのモニターに表示されている映像ではルドラから降りているパイロットが子供を、恐らくデストロイのパイロットと思われるパイロットスーツを着た子供を抱き寄せて身を伏せている。まるで守ろうとするかのように。
 その青いセミロングの髪の女性パイロットを見たルナマリアは、その女性がファウンデーションで自分たちを案内してくれた、アコードの中では常識人に見えた女性であることに気付いた。

「デストロイのパイロットを連れて行こうとしているの、でもなんで?」

 生体CPUなど連れ帰ってどうするつもりなのかと思ったが、そこでルナマリアの思考は中断された。シンが2射目の態勢に入ったのだ。

「シン!?」
「今がチャンスなんだ、邪魔しないでくれルナ。それに生体CPUも確実に殺さないと駄目なんだ!」

 殺してやるのが救いなんだ、と叫ぶように言うシンにルナマリアは返答に詰まり、その隙にシンは2射目を放った。幾らルドラの対ビーム防御が強靭でも、外に出ているパイロットにはこれを防ぐ術は無い。これで厄介なアコードを始末できるとシンは確信していた。


 2度目の砲撃態勢に入ったディスティニーを見て今度こそイングリッドは死を覚悟した。高エネルギー砲の直撃を受けたらルドラが無事でも自分たちは蒸発してしまう。もう逃げる術は無いと悟ってイングリッドは少女を強く抱き寄せたが、その時視界の中にシールドを空に掲げたウィンダムが入ってきた。
 フレイ機だ。彼女は高エネルギー砲をウィンダムのシールドで止めるつもりらしい。イングリッドは無茶だと思ったが、それが言葉になるより早く空に二度目の閃光が走り、そして海の方へと飛んでいくビームの火線が見えた。


 この時、フレイにもあの強力なビームを防げるという自信は無かった。ただ守らなくてはいけないと思って咄嗟に飛び出してしまっていただけだ。シールドを構えて左肩をディスティニーに向けてゲシュマイディッヒパンツァーのパワーを最大まで上げる。フォビドゥンやリベレイターとは違ってウィンダムのこれは簡易型だ、出力は大きく劣り、一般的なビームライフルのビームなら逸らせるという程度でしかない。それでもフレイはこれに一縷の望みを賭けたのだ。

 だが、ディスティニーがその大型砲を放とうとした時、フレイは自分の死をはっきりと自覚してしまった。過去の戦場でも幾度も感じてきたこの死の予感を避けるためにすぐに回避運動に入らないといけないと分かっているのに、自分の下に居る2人を見捨てて逃げるという選択が出来ない。
 
「ご免キラ!」

 強化されたとはいえウィンダムの防御力ではあれは受け止められない。あのビームはウィンダムの防御を貫通して機体を打ち砕くだろう。確実な死を前にフレイは咄嗟にキラへの謝罪を口にして思わず目を閉じが、予想したような直撃の衝撃は無く恐る恐る目を開けると、いつの間にか自分のウィンダムの少し上空に別のMSが居た。そのMSから安否を問う安堵交じりの声がかけられてくる。

「間に合ったな。大丈夫か、フレイ?」
「アス……ラン?」

 なんでここに、という疑問が頭を過った時、新たな警報が鳴り響いた。上空から大量のミサイルが降り注いでくるのが見える。MSが放ったというより降下殻に付いていた使い捨ての支援兵装だろう。それを迎撃しようとフレイがガウスライフルを向けたとき、リベレイターが粒子砲をミサイル群に向けて発射した。あのプラント大戦末期でキラのデルタフリーダムが使用していたエグゾスター砲に比べれば威力は劣っていたが、それでもその破壊力は実証されている。粒子ビームに直撃されたミサイルは引き裂かれ崩れるように消えていき、周囲のミサイルも散っていった粒子の余波を受けて引き裂かれ、粉砕されながら爆発していく。そして僅かに残ったミサイルが地上目開けて降ってきたが、その大半をフレイがガウスライフルで撃ち落とし、残りを地上に残っていたダガーLが落としてくれた。
 ミサイルの大半を吹き飛ばしたアスランは粒子砲の威力に目を見張り、次いで過去を思い出して顔を顰めていた。

「キラの奴、こんな物騒な物を平気で撃ちまくってたのか?」

 撃たれていた頃はなんて威力のビームだとしか思っていなかったが、自分が使う側になって初めてその威力に実感が持てた。戦艦級でさえ一撃で沈められる威力のビームだ。技術的にはビーム兵器としては新しいと言うようなものでもない荷電粒子砲だが、極東連合は重い重金属粒子を加速させる事で標的をズタズタに引き裂いてしまう凶悪な砲を完成させてMSに持たせてきた。
 現用の防御システムでこれを防げるのは磁場でビームを偏光させるゲシュマイディッヒパンツァーのみと言われていて、それさえも出力が低ければ押し切って破壊してしまう。その種の装備を持たなければ周囲に拡散した高速粒子によってダメージを受け、機体が吹き飛ばされるくらいの副次効果がある。大気圏内なら更に大気との衝突で膨大な熱エネルギーまで生じるのだ。

 だが、当たれば何が相手でも吹き飛ばせる威力というのは使う側にとっては頼もしい。アスランは2射目の照準を先ほどビームを撃ってきたMSに向けながら、イングリッドに状況を尋ねた。

「イングリッド、そっちの進捗はどうなってる?」
「今デストロイのパイロットと一緒にルドラに戻ったわ、これからオニールに預けてくる!」
「了解した、こちらは俺とフレイとトールで何とかする。フレイ、トールはどこにいる?」
「街からこっちに向かってる、すぐ合流できるわ」

 フレイの答えにアスランはじゃあやろうかと言ったが、その時接近するMSの反応に気付いた。地上から上がってくる3機のダガーLの姿をサブカメラが捉える。攻撃してくるつもりかと警戒したが、その3機は自分たちの傍まで来ると一緒に戦うと言ってきた。

「こちらはブルーコスモスのMS隊だ、あんたたちに協力させてくれ」
「どういうことだ、さっさと逃げれば良いだろう?」

 アスランが何で残るんだと聞くと、3機のダガーLはフレイのウィンダムを見て、アスランに礼を言ってきた。

「あの娘を助けてくれるっていうんだろう、その礼をしたいんだ」
「礼って、お前たちが戦わさせていたんだろうに今更何を……」
「上はどう思ってるか知らないが、下っ端にはあんな子供を改造して使うのにむかっ腹が立ってる奴も居るってことだよ。それに、今更だが俺たちもウォロシーロフ中佐に倣ってこんな事は止めようと思ってな」

 ウォロシーロフ中佐の名を出されてアスランは元々はあの部隊に居たのだと理解できた。その後に何か理由があって袂を分かったが、彼らも悩んで現状に疑問を抱いて、自分を見つめ直してやり直そうとしているのだろう。
 アスランは参ったなと呟いて、彼らの来援を受けることにした。

「分かった、俺はあのディスティニータイプの相手をするから、お前たちはウィンダムの援護をしてくれ」
「ああ、分かった」
「……戦いが終わったら俺たちの艦に来い、何処か離れた所で降りられるよう頼んでやる。だから死ぬんじゃないぞ」

 ブルーコスモスに死ぬんじゃないぞと言う日が来るとは思わなかったなと苦笑いをして、アスランはリベレイターをディスティニーへと向けた。向こうもこちらを敵と捕らえたのかビームライフルを向けてくるが、アスランは構わず粒子砲を発射した。それを号砲とするかのようにトールとフレイはディスティニー以外の3機を相手にする為にリベレイターから離れて3機に仕掛け、ディスティニーから護衛を引き離しにかかる。共に訓練をした事が無いアスランと無理に隊形を組むより、彼の腕を信じて1対1であの強そうなのを仕留めて貰った方が良いと考えたのだ。それは皮肉にも、シンにとって2度目となるアスランとの本気の激突となった。




 現れた新型に向けてシンはディスティニーのビームライフルを2発放ったが、それは新型の手前で向きを変えて別の方へと飛んで行ってしまった。それを見たシンは目を剥いて驚いている。

「なんだそれ、ビームが曲がる!?」
「落ち着いてシン、地球連合のゲシュマイディッヒパンツァーよ!」
「話には聞いた事あったけど、こいつがそうなのか。じゃあ接近戦しかないよな!」

 ルナマリアに答えを貰ったシンがライフルを腰にマウントしてビームサーベルを抜いて突っ込んでいく。それを見てルナマリアが1機で突っ込むなと叫んだが、シンは止まらなかった。仕方なくルナマリアもゲルググメナースを続かせようと思ったが、ディスティニーに向けてあの強力なビームを放ったのが見えた。
 シンは咄嗟にディスティニーを大きく横に動かしてビームを回避したが、それでも余波を避けきれないことに驚きを浮かべた。

「これだけ距離取ってまだ影響が出るのかよ!」

 だが、これだけの威力を出するビーム砲だ、距離を詰めれば撃てるような物では無いはずだと自分に言い聞かせて更に距離を詰めていく。そして予想通り、謎の新型はライフルを腰に回すとビームサーベルを抜き左腕にビームシールドを展開して突っ込んできた。それを見たルナマリアが1人で突っ込むなと怒鳴ってゲルググメナースを続かせようとするが、それは横合から撃ち込まれた射撃に妨害された。
 右側からの銃撃に慌てて後ろに退いてビームシールドをそちらに向けたが、その時にはもうすぐ傍までウィンダムが迫っていてシールドをこちらに構えて突っ込んできているのが見えた。シールド表面からビームの幕のような物が広がっていて、ゲルググメナースが使っているビームシールドのような物である事が分かる。
 あんな物に体当たりされてはたまらないとルナマリアはその場から逃げ出したが、それはディスティニーから引き離されることを意味していた。



 ウィンダムに僚機のゲルググメナースが引き離された事に気付かぬままシンは見慣れぬ新型機に突っ込み、両機が距離を詰めて互いのビームサーベルを振るい、それをシールドで受け止めた。シンはディスティニーのパワーで押し切れると思っていたが、この新型はディスティニーにも力負けしなかった。何だこいつはと思っていると、通信機から相手の声が聞こえてくる。

「なんのつもりだコンパス、俺たちはお前たちに敵対はしていないはずだが」

 その声を聴いたシンはアスランかと思ったが、あいつは今オーブに居るはずだと思い直し声が似ているだけの別人だと考えた。

「ルドラに、アコードに手を貸して何を言ってるんだ。それに生体CPUを捕まえて何に利用するつもりだ!?」

 シンは怒りを込めて怒鳴り返した。相手を悪党だと確信しての怒りだったが、それに対してアスランに似た声の男はシンの想像を超える回答を出してきた。

「アコードに手を貸しているのは言い訳しないが、生体CPUを何かに利用するつもりは無いぞ。俺たちは彼女を助けようと思っているだけだ」
「生体CPUを助ける? そんなことが出来る訳が無いだろ!」

 力任せにビームサーベルを押し込もうとして右腕のパワーを上げる。相手がルドラでなければ押し切れる自信があったが、この新型は押せなかった。信じられないがこいつはディスティニーに負けないパワーを持っている。

「何故出来ないと決めつける、やってみなければ分からないだろ!」
「分かるさ、助けられないって。ステラだって助からなかったんだ!」

 ビームサーベルを引いて少し距離を取り、アロンダイトを抜く。見た所こいつは対艦刀を持っていないからアロンダイトに対抗する武器は無いと見たのだ。だがアスランは臆することなくビームサーベルを構え直す。

 ステラ、という名にアスランは一瞬耳を疑い、そして苦渋に顔を歪めた。その名は知っている。フレイたちが助けようと必死になっていて、そして助けられたエクステンデッドという強化人間の少女の名だ。かつてクルーゼの手に渡ってザフトにも所属し、アカデミーの自分の炬燵に潜り込んで来た事もある。
 終戦後に治療が行われて長い入院生活の末に完治し、フレイに引き取られた。ラクス紛争が起きる少し前、去年に行われた彼女とスティングという青年の退院祝いには自分たちもオーブを訪れて参加し、盛大に祝ったものだ。
 この世界には治療技術が存在しないと聞いているが、ステラもその為に亡くなったのかもしれない。そう思うとアスランの胸の内に何とも言えない苦い物が込み上げてくる。

「……助からなかったのか。その辛さには同情するが、だからといって次も助けられないと決めつけるものでは無いだろう」
「黙れよ、同情なんて欲しくない!」
「……確かに、それについては同感だ。悪かったな」

 余計な事を言ったなと詫びるアスラン。まさか相手が異世界のアスランだとは想像もしていないシンは、その声に本当にアスランが詫びてきているように感じてしまいどうにもやり辛い思いを抱えてしまっている。まるでアスランが自分を気遣ったり謝罪してきているようで不気味と言うか違和感が物凄い。
 ビームサーベルを手にディスティニーに向かうアスラン。それに対してアロンダイトを振るうディスティニーだったが、その一閃は左腕のエネルギーシールド表面を滑るだけに終わった。アスランが機体を捻ってアロンダイトの刀身に光波シールドを押し当てるようにして機体を滑らせたのだ。
 そんな方法で躱されるとは思わなかったシンだったが一度降りぬかれたアロンダイトはすぐには戻せない。距離を詰められた事で不味いと悟るとシンはアロンダイトを捨てて機体を後ろに退かせる。振るわれたビームサーベルの切っ先がディスティニーの上部装甲に焼け跡を作るが、両断されるのは回避できた。だがその直後に新型の胸部から2本の火線が走り、ディスティニーの装甲に多数の直撃の火花を上げた。そして何発かがVPS装甲を貫通して内部にダメージを与え、コクピット内にダメージを知らせる表示と警報が鳴り響く。

「装甲を抜かれた、何だあのマシンガン!?」

 まさか実弾に抜かれるとは思っていなかったシンが両手からビームシールドを展開させて慌てて大きくディスティニーを下がらせる。
 あれで落とせなかったことにアスランは苦々しい物を感じながら敵のパイロットを称賛していた。あそこで対艦刀を捨てていなければビームサーベルで確実に胸部を両断出来ていたと思うのだが、ギリギリのところで回避されてしまった。あの動きで左腕の光波シールド発生器も壊れてしまいもうシールドは出せなくなっている。

「良い動きをするな、思い切りも良い。厄介なタイプだな」

 フレイもそうだが、この手のその場の勘の良さで最善手を取ってくるパイロットは厄介だ。ただ少し頭に血が上りやすいタイプにも思えたので、そこに付け込めないかとアスランは考えていた。



 アスランがシンと激戦を繰り広げている頃、隣の空域ではコンパスの3機とトールとフレイのウィンダム、ブルーコスモスのダガーL3機が激突していた。この頃になるとヒルダたちもこのウィンダムがウィンダムに似た全く別のMSである事に気付いていて、ザクでは対抗が難しい事も分かってきた。

「何なんだいこいつは。ビームを逸らすしマシンガンはとんでもない威力だし、おまけにストライカーパック無しで自由飛行してるじゃないか!」

 ヒルダが外観だけウィンダムに似せた別物だと叫び、アグネスとルナマリアも苦々しい顔で頷く。見た目はウィンダムに近いが、ゲルググメナースやギャンシュトロームと同格のMSだ。ウィンダムに似てるという事は大西洋連邦の新型なのかもしれないが、こんなMSを開発しているという情報は入っていなかった。
 加えてパイロットも半端な腕ではない。反応の凄さはナチュラルの物ではなく、コーディネイターが使っていると思われたが、どちらもヒルダを単機で相手に出来るようなパイロットだ。何処かの凄腕の傭兵か何かかとも思われたが、動きには正規の訓練を受けているのが感じられてヒルダもアグネスも戸惑っている。
 ただ、ルナマリアだけがこのウィンダムのパイロットに見当が付いていたので、少し後ろで援護をしているウィンダムに向けて強化ビームライフルとビームシールドを構えて距離を詰めた。それにウィンダムがライフルを向けてくるが、ルナマリアは小刻みに機体を左右に振りながらビームを3連射する。
 それは1発がシールドで防がれ、2発が機体を逸れて直撃コースを外れてしまう。なんて嫌なMSだと怒鳴って左側のボレロに装備されたレールガンを放つが、すでにその射線上にウィンダムは居なかった。
 距離を取ろうとしているのに気づいてそうはさせるかと一気に前に出ようとしたが、先ほどから飛んでいる小型機がリニアガンを放ってきて自分が近付こうとするのを的確に邪魔してくれている。最初は戦闘機だと思っていたが、今ではドラグーンのような兵器らしいと気付いている。
 加えて相手と距離を詰めようとするともう一方のウィンダムが間に入ってきて邪魔をする。こちらは積極的に接近戦を仕掛けて来て、あの強力なマシンガンを至近距離から叩き込んでくるから簡単に距離を詰めれない。

「これ、トールさんよね。本当に連携が取れてて敵に回すと嫌になる!」

 味方の時は何だか楽が出来ると感じていた支援隊形だったが、敵に回すとこんなに嫌な物か。トールに加えてフレイの射撃も飛んでくるし、周囲を飛び回る小型機の攻撃も鬱陶しい。たまに直撃を当てている筈なのに攻撃を跳ね返されている。あれは一体何なのだ。

「何処が私の方が強いよ、ナチュラルの筈なのに私たち並の反応速度にこの技量、明らかに私より格上でしょうが!」

 反応の良さに関しては機体側の装備の恩恵もあるので少なくともトールは本来ならこんなに速くは無いのだが、そんな事は知らないルナマリアは不満をぶちまけている。まあナチュラルの反応速度の差を埋めてくる神経反応ヘルメットがフレイがテストしていた量子通信兵器の誤動作から偶然生まれた物なので、ルナマリアが想像出来ないのも無理は無いのだが。
 トール機のマシンガンをビームシールドで受け止めるが、大半がビームに触れて気化する中で1発がエネルギーの幕を抜けてこちらの左腕傍を抜けていく。この弾丸はビームに触れて気化する前に通り抜けるほどの速さで放たれているようだ。
 それでも前に出てトール機を避けて後方のフレイ機に向かおうとするが、避けようとした所にトール機が横滑りしてきて左足でゲルググメナースの胸部に蹴りを入れてきた。シールドで受ける暇も無く直撃を受けたルナマリア機が蹴り飛ばされ、コクピットの中でルナマリアは振り回されて悲鳴を上げてしまう。
 ルナマリアが吹き飛ばされたのを見てヒルダがハルバードを振るってトール機に斬りかかろうとするが、その接近は後方のフレイ機の銃撃によって邪魔をされ、フレイが稼いだ一瞬の間でトールがヒルダ機に向き直って仕切り直す。
 機体の姿勢を立て直したルナマリアはヒルダのザクを格闘戦で押しているトール機を見て、そして4機の小型機に翻弄されているアグネス機を見て、屈辱感に顔を歪めながらもとうとう現実を受け入れた。自分たちでは真っ向勝負でこの2人の連携を抜くのは無理だと。

「ヒルダさん、目の前に居るウィンダムの相手をお願い!」
「そりゃ関わないけど、あんたはどうするんだいルナマリア?」
「私は奥のウィンダムに行く、事情を聞かないと!」
「あんた何言ってるんだい!?」

 敵機に話を聞かないとなどと言いだすルナマリアにヒルダが正気かと言い返してくるが、ルナマリアはそれには答えず機体を突っ込ませた。それを見てヒルダが苛立った大声を上げてザクファントムを前に出ているウィンダムへと向ける。

「アグネス、あんたは私の援護しながらダガーLを押さえな!」
「それは良いけど、ザク1機で相手出来るの!?」
「しょうがないだろ、ルナマリアが押し付けてったんだからさ!」

 あのMSはザクにとっては最悪のような相性のMSだ。それをザクで相手にすると言っているのだから、ヒルダも無茶な事を引き受けたという自覚はある。ヒルダは突撃銃を構え直すとウィンダムに向かっていき、アグネスは面倒くさそうな顔でそれを見送ってダガーLに向けて牽制のビームを放った。



 トール機をヒルダとアグネスに押し付けてフレイの度重なる嫌がらせのような攻撃を掻い潜って距離を詰めたルナマリアは、近距離通信で声をかけた。

「フレイさんでしょ、一体何をしてるの!?」
「え、ルナマリアさん、何よいきなり?」
「それはこっちの台詞、何でアコードなんかと手を組んでるのよ!?」

 貴女達がファウンデーションと相容れるような人じゃないのは分かってると叫ぶルナマリアだったが、それに対してフレイはキョトンとした声で返してきた。

「いや、手を組むって言うか、湖で変なポッドの中で怪我してるのを見つけて助けてそのまま一緒に旅してただけだけど」
「…………え?」

 余りにも予想外過ぎる答えにルナマリアは反応に困った。どうやら脱出ポッドが空になっていたのは中のアコードが逃げ出したのではなく、たまたま見つけた彼女たちが助けて連れ出していたようだという事は分かった。

「だから一緒に旅してる仲間よ。別にファウンデーションがどうこうとかは知らないわ」
「じゃ、じゃあ、デストロイのパイロットを連れて行ったのは?」
「あんな小さな子供が身体改造されて利用されてるのを放っておける訳無いじゃない、助けてあげようって思うのがそんなにおかしい?」

 フレイの回答にルナマリアは二の句を告げなくなってしまった。優しい人たちだとは思っていたがここまでお人好しだったとは、流石に想像の上を行き過ぎていてどう反応すれば良いのか分からなくなってしまっている。そもそも生体CPUを助けようなどと言いだす人間を見たのがシン以来だ。過去にはシンが敵の兵士を助けて欲しいとミネルヴァに連れてきたこともあったが、その後に亡くなったと聞いている。よく覚えてはいないが、金髪が印象的な女の子だった気がする。

「無理よフレイさん、生体CPUを助ける方法は無いわ」
「そんなの、やってみなくちゃ分からないじゃない。私たちは最後まで諦めないから」
「実際に助かった例が無いのよ。それに、アコードが何でそんな事に力を貸してるの!」
「助けたいって言ったら、二つ返事で手を貸してくれたわよ」

 フレイの返答にルナマリアはいよいよ混乱してしまった。なんだそれは、あの青い髪のアコードもそんなにお人好しだったのか。ルドラをどこから持ってきたのかは知らないが、デストロイのパイロットを助けたいからなんて頼みに快く力を貸すような人だったのか。
 だが、ルドラならデストロイを確かに無力化できる。パイロットを機体から連れ出すことを考えてもビーム主体のデストロイの相手としてルドラは最適のMSだ。だから彼女たちがアコードにデストロイを任せたのは何もおかしくないし、実際に青い髪のアコードはデストロイを完全に無力化してパイロットを連れ出していた。
 何もかもおかしいが彼女たちの目的は何も間違っていない、という状況にルナマリアはもう自室に戻ってベッドに潜り込みたくなってしまっていた。彼女たちは本当にただの善意で行動している。ただ街を守りたくて迎撃戦に加わり、ただ子供を助けたくてデストロイを無力化してみせた。自分たちはそれを妨害して子供の殺害を狙ったわけで、多分自分たちの方が悪者なのだろう。

「なんか、色々どうでも良くなってきちゃった。あとなんでブルーコスモスのダガーLがそっちの味方してるの。さっきまで戦ってなかった?」
「デストロイのパイロットを助けるって言ったら力を貸してくれるって向こうから言ってきたわよ」
「…………もう帰って寝て良い?」

 あり得ない事が起きすぎててルナマリアはもう考えたくないと呟いていた。ブルーコスモスがそんな事で考えを改めたというのだろうか。

 とにかくフレイとの対話で状況は分かったのだが、これ以上戦う必要は無いのではないかと思うルナマリアにアグネスから悲鳴のような通信が飛び込んできた。

「何止まってるのルナマリア、こっちに援護に回ってよ!」
「え、どうしたの?」
「敵の新手が来たわ、とんでもなく速くて捕捉しきれない!」

 見ればヒルダとアグネスのザクが見慣れないMSに襲われている。両肩にバインダーシールドを装備していて大きなハルバードのような大型武器を使っている。大西洋連邦のフォビドゥンタイプに似ているがあんな動きはしないはずだ。2機のザクが突撃銃でビームを浴びせているが悉くが機体前面で逸らされて機体には掠りもしていない。
 加えて動きが異常な程に速い。インフィニットジャスティスより速いのではないかと思うような動きをしていて、ヒルダのザクの斬撃ですら目標を捕らえられずに空振りを繰り返している。先ほどまで戦っていた筈のトールのウィンダムの姿はすでに無く、この新手に任せてどこかに行ってしまったらしい。
 そのMSを見たフレイは驚きの声を上げた。

「ヴァンガード、何でここに!?」

 その驚きに答えるように、通信機からかつての教え子の声が聞こえてくる。ヴァンガードとの通信が来て通信機の周波数がルナマリア相手の物から自動で地球連合用の物に切り替わる。

「フレイさん、無事っすか!?」
「シン……貴方どうしてここに?」
「援軍ですよ、ユウナさんに助けに行ってくれって頼まれて。間に合って良かった」

 ヴァンガードが強力なゲシュマイディッヒパンツァーシールドでビームを逸らせながら2機のザクに襲い掛かる。ザクの方もハルバードを装備した白いザクがヴァンガードを迎え撃っているが、パワーも速さも大きく上回るヴァンガードに対抗できるMSではない。元々ジャスティスを接近戦で圧倒することを目指した近接特化型なのだから。

「シン、今は細かい事情は省くわ。4機のザフトっぽいMSが私たちの相手よ!」
「マリューさんからなるべく殺すなって言われましたけど、それで行くんすか?」
「ええ、ここは異世界だから、あまりそういう事はね」
「まあ俺だって殺したい訳じゃないし、それで行きます!」

 フレイから方針を聞かされてシンが突撃槍を構え直してフレイの傍にいる見慣れない新型に突っ込んでくる。槍を構えてまっ直ぐに突っ込んでくるヴァンガードにルナマリアはビームは効かないのを見ていたので急いでその場から離れたのだが、ヴァンガードの突っ込む速さはゲルググメナースの機動力を大きく上回る。たちまち距離を詰められたルナマリアは驚く暇すらもらえずそのチャージで左腕のシールドをもぎ取られてしまっていた。
 何が起きたのかを理解するよりも先に反射的に機体を動かしヴァンガードの前からとにかく逃げにかかるルナマリア。何も考えずただ逃げに徹するその様にフレイは良い判断だと感心していた。ヴァンガード相手に接近戦をやるなど自殺行為で、余計な事など考えずにひたすら逃げて距離を取るのが最善手だからだ。
 一方、シンはルナマリアを追い払うのが目的だったようで逃げていったルナマリアを追撃しようとはせず、フレイのウィンダムを背に庇うようにしてコンパスのMS隊に向き直った。

「安全確保っと。何か見た事無いMSだったけど、この世界の新型っすか?」
「そうみたい。私たちの世界よりも軍事技術が大分進んでるみたいだから、シンも気を付けて。どんな凄い武器やMSが出てくるか分からないわよ。私もこっちに来て色々凄い物を見せられてるしね」
「異世界の超兵器かあ、マユに教えたら喜びそうだなあ」
「……そうね、あの娘は興味津々かも」

 シンの妹のマユは何故かMSなどに興味を示していて、シンガフレイたちと知り合うきっかけになったのもマユがM1の展示を見に行きたいと言ってシンと一緒に来た事だった。将来は工学系に進むことを考えているような事を言っていたが、フレイとソアラはこのままうちでメイドをしないかと誘いをかけてていたりする。

「ところで、トールは?」
「僕が来たならこっちは任せるって言って向こうの見た事無いMSの援護に行きました」
「そうなの。私もあっちに行こうかしら」
「ザク2機とあの新型だけならこいつで相手出来そうですから、良いですよ」

 ルナマリア達に聞かれたら激怒されそうな事を言うシンにフレイはただ苦笑するしかなかった。キラやアスランとは全く違うタイプのシンだが、このどんな状況でも気負う所の無いのは彼の長所だ。これでキラたちに対抗できる実力があるのだから質が悪い。
 シンが請け負ってくれたのでフレイはアスランとトールの援護に回ろうと考えて機体をそちらに向けた時、海の近くに複数の信号弾が上がるのが見えた。





 シンがヒルダとアグネスのザクに襲い掛かったころにはアスランとシンの戦いにシンに後を任せて移動してきたトールが加わって、戦況は一気にアスランの有利に傾いていた。トールが援護に回ってくれたことでアスランは目の前のMSに集中できるようになり、逆にシンはトールから加えられる嫌がらせのような攻撃に注意を逸らされてアスランの攻撃への対応が追い付かなくなってきている。
 トールが加わったことで余裕が持てたアスランは、改めてディスティニーを観察する余裕が出来ていた。

「近接特化型のMSなのか。一応長距離砲も持っていたようだが、少しバランスが悪いように見えるな」

 開発中のディスティニーは汎用型と聞いていたのだが、こちらでは近接戦闘用MSなのか単にパイロットの好みに合わせているのか、良く分からないがジャスティスのように格闘戦を考えているのなら、対になる支援型のMSも何処かにあるのだろうか。
 どう始末しようかと考えていると、トールから通信が入った。

「アスラン、オニールから信号弾が上がった。戻れってさ!」
「そうか、イングリッドが子供を艦に送り届けたようだな。そうなるとこちらも長居は無用なんだが……」
「ああ、向こうはともかく、こっちは素直に帰らせてくれそうにないよな」

 トールが残りの3機が交戦している空域を見るが、あちらはもう決着が付いている。何故かは分からないがヴァンガードが向こうに来援してザク2機と新型を圧倒していて、こちらの援護に回ってくれたダガーLもザクへの攻撃に加わっているので、あちらは放っておいても構わないだろう。
 問題なのはこっちの新型だ。アスランが使っているリベレイターでも押し切れないほどの高性能機で、パイロットも超一流ときている。ただアスランに比べると熱くなり易いようでたまにミスをしてダメージを受けていてディスティニーとかいう機体はあちこちに傷を負っていた。

「どうするアスラン、多分このまま時間を稼いでればイングリッドが戻って来るから、3機で圧倒できるけど?」
「いや、思ったより時間がかかっている。流石に向こうにも援軍が来るだろう」

 世界平和維持機構などという大層な名前の組織なのだからそれなりの大部隊を擁しているだろうというアスランに、トールは前に聞いたルナマリアの話とシンの話を思い出して何とも言えない顔で首を傾げてしまった。あれは絶対に素寒貧の貧乏組織が首が回らなくなって自転車操業してる状態だと思うんだがなあと。

「じゃあ、フレイに来てもらうか。あの様子だと多分来れるだろ」
「そうするか。じゃあ俺は仕掛けて向こうの注意を引くから、お前とフレイで始末を頼む!」
「了解!」

 やることが決まったのでアスランは再度仕掛けることにし、トールはフレイを呼び寄せた。





 ヴァンガードが加わったことで完全に戦いの主導権を握ったと判断したマリューは戦場からの脱出を考えていた。既にコンテナは大体回収を終えているし、ブルーコスモスも撤退した。ちょこまかと仕掛けていたオーブのムラサメもさらに1機を撃墜されて残る2機は勝ち目が亡くなったと判断したのか逃げていったので、現在オニール号の脅威となる敵機は居ない。
 コンテナも順調に回収されており、これ以上戦場に留まる理由は無いと考えてマリューはMS隊の状況をオペレーターに尋ねた。

「MS隊は撤退してこれそう?」
「現在コンパスのディスティニーをリベレイターとケーニッヒ機が押しています。他の3機をヴァンガードに任せたアルスター機もディスティニーに向かっていますので、これを片付ければ戻って来るかと」
「損傷機は居る?」
「大きな傷を負ったMSは無さそうです、このまま撤退できれば完勝できますね」

 戦場に介入した時はなんて無茶をと誰もが思っていたが、終わりが見えてみれば自分たちの被害は軽微に抑えて作戦目的は完遂というパーフェクトゲームになろうとしている。戦場に出向いた4人のエースたちはいずれもプラント大戦でその名を刻んだエースたちだが、その逸話が誇張では無かった事を彼らは思い知らされていた。

 だが、味方としての視点ではそれで良かったがこの世界の人間からすればこれは笑えない話だ。この世界のカガリとサイはアスランがディスティニーを押さえ込んだりシンがヒルダたちを圧倒している事はしょうがないと思えたが、トールとフレイがヒルダたち3人を相手に拮抗していた事には驚愕していた。

「コーディネイターのトップエース級を相手に互角?」

 信じられないと言いたげに呟くサイ。ナチュラルでもコーディネイター並みに戦える者が居ない訳では無いが、それは極一部の上澄みに限られている。そんな彼等でも対抗困難なのがコーディネイターのエース級で、だからこそコンパスは質で量を圧倒する戦術をとることが出来た。
 だが今目の前でコンパスのエースたちと真っ向から張り合っているナチュラルが居る。それも自分の知り合いがそれをやって見せている。サイは信じられないという顔で艦長シートに座るマリューを見て、どういう事なのかを尋ねた。

「ラミアス艦長、どうして2人があんなに強く?」
「う~ん、当時の環境と、本人たちの努力の成果かしらね」
「トールとフレイが、あんな強さを求めたって言うんですか?」
「ええ。こちらではどうか知らないけど、私たちの世界では2人とも必死に頑張っていたわ」

 誇らしげにアークエンジェルの子供たちの事を語るマリュー。あの子供たちがあの強さを身に付けたのは自分の犯した過ちが始まりだったが、何時の頃からか2人は自分の意思で強くなろとするようになった。最初はフレイは父親の敵を取るために、トールは仲間を守るために力を求めたが、途中からトールにはキラの敵を討つという目標が加わり、やがて2人のそれは戦争を終わらせて日常を取り戻すために頑張るという目標へと変わっていった。
 そんな2人の努力の成果がこの光景なのだ。

「ナチュラルでも努力と重ねればあそこまで至れるのよ、サイ君」

 マリューはサイに言い聞かせるようにそう言った。それにサイは小さく頷いていたが、マリューはまだ伝えていない事があった。確かに2人は努力を重ねてあの強さを得たのだが、その努力が少々やり過ぎというか、教師陣が揃って頭おかしかったと言うか、訓練を積んだ軍人が逃げ出すレベルの出鱈目な特訓を続けて辿り着いた、狂気の産物であったことを。そして向こうの地球連合軍のMSパイロット達もまた、トールとフレイから始まった狂気の訓練の犠牲者たちであったという事を。
 驚いているサイに、戦いが終わりに向かっているのを見てかようやく瞳に光が戻って来たカガリが椅子ごと向き直り、まだ厳しい顔をして自分を睨んでいるこの世界の自分を無視してサイに声を掛けた。

「なんなら、お前も受けてみるかサイ。お前が望むんだったらトールとフレイは全力で叩き込んでくれると思うぞ」
「わ、私にはパイロットの才能は有りませんよ!?」
「そこは心配しなくても良い、あいつらの特訓は出来ない奴を強制的に出来るようにしてくれるから。少なくとも足手纏いとは言われないくらいにはしてくれるぞ」

 ただ暫くは飯が喉を通らないだろうけどなと言ってカガリは笑い、昔を思い出しながらマリューも最初の頃は2人とも死体が動いてたみたいな有様になってたわねとクスクスと笑っている。
 だが、気を抜くのはまだ早かった。戦いはまだ終わっていないのだから。


ジム改 アスランVSシン戦でした。
カガリ アスランが手を焼くってこっちのキラより強くないかこのシン?
ジム改 まあ機体の相性もある。デルタフリーダムはキラ向きじゃないし。
カガリ シンはディスティニーと相性が良いからアスランと互角にやれてると?
ジム改 機体性能もディスティニーのがやや上だし。それにアスランはこれが初めてのリベレイターだから慣れてないし。
カガリ 攻撃力じゃ負けてそうだな。
ジム改 防御力と機動性はリベレイターのが上なんだけどな。
カガリ ルナマリアはフレイと余り激突しなかったし。
ジム改 もっと攻撃的でも良いかなとも思うんだがな。
カガリ ちなみにあそこで話し合わずに本気で激突してたらどっちが勝つんだ?
ジム改 フレイはアグネスに向けてる4機以外にまだディフェンダー2機を残してます。
カガリ 実質3対1になるのか。
ジム改 この運用能力と射撃能力のせいで距離を置いたフレイはかなり強いんだよ。
カガリ 距離詰められるとトールにも負けるのに。
ジム改 まあシリアスバトルは次回で終わりだ、シンの頑張りに期待してくれ。
カガリ アスランとトールとフレイが相手だからなあ。オーブ奪還戦でキラとフレイとトール相手にしたらアスランも逃げるのに必死だったし、シンが可哀想かも
ジム改 時間置くとイングリッドも殴りに来るぞ。
カガリ 一見互角に見えて実は最初から詰んでる!?

次へ  前へ  一覧へ